
長期の出張から帰路につく際、皆さんはどのように締めくくっていますか? 私にとって、特に北海道出張の締めは「食」で決まりです。そして、新千歳空港を利用する際には、迷わず立ち寄るお店があります。それが、知る人ぞ知る、いや、もう定番と言っても過言ではない「57番寿司」です。
今回も例にもれず、北の大地での仕事を終え、いよいよ帰りのフライトへと向かう直前。空港の喧騒の中にありながらも、どこか落ち着いた雰囲気の57番寿司の暖簾をくぐりました。旅の疲れも相まって、この一杯、いや、一貫にかける期待は並々ならぬものがあります。
席に着くと、迷うことなく「おまかせ」で、その日の最高のネタを握ってもらうことに。やはり北海道に来たからには、旬の海の幸を存分に味わいたいものです。
最初に目の前に現れたのは、見事なまでに美しくサシの入った大トロ。口に運ぶと、とろけるような舌触りとともに、上質な脂の甘みがふわっと広がり、思わず目を閉じてしまいます。これぞ、まさに至福の瞬間。出張の疲れも一気に吹き飛ぶほどの贅沢な味わいです。
続いては、鮮やかなオレンジ色が食欲をそそる生うにの軍艦。北海道といえば、やはりうに。濃厚な甘みと磯の香りが口いっぱいに広がり、鼻腔をくすぐります。海苔のパリッとした食感も相まって、まさに珠玉の一品。北海道の海の恵みを凝縮したような味わいに、何度食べても感動させられます。
そして、プチプチとした食感がたまらないいくらの軍艦。艶やかに輝くルビーのような粒がぎっしりと敷き詰められており、見た目にも美しい。口の中で弾けるたびに、いくら本来の豊かな旨みがじゅわ~っと溢れ出し、シャリとの相性も抜群です。北海道のいくらは、本当に別格ですね。
さらに、甘みと弾力が特徴のカニの握りと、上品な旨みが凝縮された白身魚(ホタテのようにも見えました)の握り。どちらも素材の良さが際立っており、職人さんの丁寧な仕事が光る一貫です。シンプルな握りだからこそ、ネタの鮮度や職人の技が問われますが、57番寿司ではそれが一切の妥協なく提供されます。

新千歳空港には、ラーメンやスープカレー、スイーツなど、魅力的な飲食店が数多くありますが、私にとって「締め」の定番はやはり57番寿司です。旅の思い出を締めくくるにふさわしい、最高の寿司体験がここにあります。
北海道の新鮮な海の幸を堪能し、心ゆくまで満足した後は、いよいよ搭乗口へ。お腹も心も満たされ、充実した気分で家路につくことができました。
次回の北海道出張の際も、いや、プライベートで訪れる際も、きっと私はこの57番寿司の暖簾をくぐることでしょう。皆さんも新千歳空港を利用する際は、ぜひ一度、この至福の味を体験してみてください。きっと、旅の忘れられない思い出の一つになるはずです。